デルタ協会とは

動物との交流を通じて人間の健康を促進することを目的とした国際的な非営利団体であり、動物介在療法や介助犬教育システムを始めとした教育プログラムを開発運営している。
   
  ■目的について
  *人間の健康促進に動物が良い効果を与えられるという認識を広める。
*日常生活の中に動物が入り込むことへの障害を取り除く。
*人間の健康・介助・教育の分野で動物の果たすセラピーと介助の役割を広める。

デルタ協会のガイドライン
 
正式名称「ドッグトレーナーのためのプロフェッショナル基準:効果的かつ人道的原理」
 
■基準作成に至った背景
 介助犬教育システムのカリキュラムを開発するにあたりデルタ協会では、ドッグトレーナー、動物行動学者、獣医学者など犬に関する著名な専門家達の意見を求めた。
 現在アメリカには数多くのドッグトレーナーがいるが、トレーナー達をひとつにまとめる組織というのは存在しない。トレーニングの指標となる統一された基準や倫理規定も存在しない中、考え方やトレーニング方法はさまざまであり、それによりお互いに対立している団体もある。
 デルタ協会は犬を人道的に扱う方法のみ支持することを決定し、愛護団体と共同で人道的なトレーニング方法に対する定義を作成することとなった。多くの犬の専門家達が作成に携わり完成までに数年の歳月を要した。
 
■デルタ協会の定義する人道的トレーニングとは
 犬には慈愛と尊敬の念を持って接し、不必要に不快な思いや苦痛を与えないこと。
 
基本原則
 
(1)使命と倫理−プロトレーナーとしての行動
   トレーナーは誠実にかつ責任を持って業務を遂行すること。
  *プロとして必要な技術、知識、経験を身につけること。
*自らの技術や専門知識を超えるニーズを持つ顧客は、それを扱えるトレーナー、行動学専門家、獣医などのプロに紹介すること。
*常に技術や知識、経験値の向上につとめること。
*自分のトレーニングに関しては真実のみを述べること。
*顧客のプライバシーを尊重し、情報管理に注意を払うこと。
*犬や人間に対し肉体的または感情的に虐待とみなされる態度では決して接しないこと。
 
(2)犬はどう学習するか−学習理論と行動学
   トレーナーは犬の学習理論と行動学に関する知識を持ち、それをトレーニングの基盤とすること。また主に報酬に基づいた方法(望ましい行動を強化するために主に報酬を与え、望ましくない行動を消滅させるために報酬を取り去る)を用いること。
 
(3)用具とその使い方−トレーニング用具の選択と使用法
   トレーナーは犬に不必要な不快な思いや苦痛を与えない用具を選ぶこと。また自らが薦める用具に関しては、その装着方法や使用法について精通していること。
 もっとも優れたトレーニング用具とは、速やかにかつ犬への肉体的影響が最小限ですむ形でトレーニングの目的を達成できるものをいう。また正しく使用されるよう、飼い主ができるだけ容易に扱えるものが好ましい。
 
(4)事業運営−安全で快適な学習環境の提供
   トレーナーは犬や飼い主に安全で快適な学習環境を提供すること。これにより飼い主の学習効果を高めることができる。
 
(5)インストラクターの技術−インストラクションとコミュニケーション
   犬とその飼い主には尊敬の念を持って接し、飼い主を正しく指導するためにコミュニケーションのスキルを磨くこと。
 生徒のトレーニング目標達成のために生徒の年齢・体力・言語や文化的背景を考慮に入れ個々に柔軟に対応することや、飼い主が犬との絆を深めていけるよう、これから何を教えて、それにはどういう意味があるのか行動学上の知識を含め明確に伝えることは大切である。

「ドッグトレーナーのためのプロフェッショナル基準:効果的かつ人道的原理」

D.I.N.G.O.開設以来の懸案であったDELTAガイドラインがようやく出版されました。
近代的なトレーニングを行う全てのインストラクター、トレーナーにはぜひ読んでいただきたい本です。ご注文はD.I.N.G.O.事務局まで
E-mail:info@dingo.gr.jp Tel:045-949-5114

編纂:DELTA SOCIETY
日本語版出版:D.I.N.G.O.
翻訳:鶴田知佳子 鶴田彬 石綿美香
版形:A5サイズ 88P
価格:1500円(税込)

2004.05.07